コロナのとき、実質無利子・無担保で借りた医院は多いはずです。

あの借入、いまどうなっていますか。

利子補給の期間が終わり、据置も明けて、いま返済の本番を迎えています。 そして金利は上がる局面です。いまが組み直しどきです。

この記事の結論

いま何が起きていますか。
返済が重くなっています。利子補給には期限があり、据置期間も終わっています。利息だけだった月の支払いが、元本を含む額に変わっている医院が多い。
何をすればいいですか。
まず、いまの条件を確かめてください。金利がいくらか、いつまで利子補給があるか、あと何年残っているか。把握していない先生が、かなりいます。
組み直したほうがいいですか。
返済が重いなら、組み直す価値があります。期間を延ばして毎月を軽くする、ほかの借入とまとめる、変動を固定にする。業績が良いうちに動いてください。

いま起きていること

時期何が起きたか
借りたとき実質無利子、据置期間あり。返済の負担はほぼゼロ
据置期間の終了元本の返済が始まりました
利子補給の終了利息の負担も始まりました
いま元本+利息。いちばん重い時期です

借りたときの感覚のまま、いまの返済額を見ていない先生が多い。 通帳から引き落とされる額が、いつの間にか増えています。

しかもあのときは、必要以上に借りた医院も多い。 「無利子なら借りておこう」。判断としては正しかったと思います。 問題は、その返済がいま来ていることです。

まず、条件を確かめてください

返済予定表を出してきて、この5つを確かめてください。

 確かめること
残高はいくらか
金利は何%か。固定か変動か
利子補給は、いつまでか。もう終わっているか
毎月いくら返しているか
あと何年残っているか

③を知らない先生が、いちばん多い。 「無利子だったはず」と思っていたら、とっくに終わっていた、ということがあります。

分からなければ、借りた金融機関に電話して聞いてください。すぐ教えてくれます。

組み直す3つの方法

 方法効果
期間を延ばして借り換える毎月の返済が軽くなります
ほかの借入とまとめる一本化。管理も楽になります
固定に組み替えるこれから上がる金利を止められます

①がいちばん素直です。 残り5年を10年にすれば、毎月の返済はおよそ半分になります。 利息の総額は増えますが、毎月の余裕のほうが効きます。

②は、コロナ融資以外にも借入があるなら検討してください。 まとめて1本にすると、毎月がぐっと軽くなります。

低い金利のものは、無理にまとめない

コロナ融資の金利がまだ低いままなら、それは残しておくという判断もあります。
まとめると、低い金利のものまで、いまの金利に置き換わります。 全部をまとめる必要はありません。重いものだけを組み直す形も取れます。

金利が上がる前に、固定へ

ここが、いま動くべき理由です。

政策金利が上がり、公庫も銀行も金利を上げています。 変動で借りている分は、これから返済額が増えます。

いまの状態やること
変動で借りている固定への組み替えを検討
すでに固定で低いそのまま置いておく。いま組み直すと上がります
利子補給が終わって重い期間を延ばして、毎月を軽く

2段目に注意してください。 固定で低い金利のまま残っているなら、それは資産です。触らないほうがいい。

全部を一律に組み直すのではなく、1本ずつ判断してください。

動くなら、いまです

 理由
金利はこれから上がります。組み直すなら早いほうが有利
返済が苦しくなってからでは、条件が悪くなります
借換えは、個人保証を外す交渉の機会でもあります

②を繰り返し書いておきます。 「まだ払えているけれど、重い」——この段階が動きどきです。

払えなくなってからだと、借換えではなくリスケの話になります。 リスケに入ると、その間は新規の借入ができません。

最後に。 コロナ融資は、あのとき借りて正解だったと思います。 手元にお金があったから、越えられた医院が多いはずです。

ただし返済は、いまが本番です。 まず返済予定表を出して、条件を確かめてください。 そこから始めれば、まだ選べる手はたくさんあります。

出典:新型コロナウイルス感染症に係る融資制度(実質無利子・無担保融資)の利子補給の期間、 据置期間、金利の条件は、借入先および借入時期によって異なります。 ご自身の条件は、返済予定表または借入先の金融機関でご確認ください。 借換え・一本化の可否および条件は金融機関の判断によります。 政策金利の動向は日本銀行の公表内容による。 本文の考え方は実務上のものであり、公的な基準に基づくものではありません。 いずれも2026年9月時点。

返済予定表を1枚、お持ちください。

コロナ融資を含む借入の一覧を作って、どれを組み直すべきか、どれは触らないほうがいいかを判断します。 金利が上がる前に固定へ移すもの、期間を延ばすもの、そのまま残すもの。 1本ずつ仕分けします。銀行に持っていく資料まで一緒に作ります。

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最終更新:2026年9月12日

この記事について
本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、個別の税務判断を保証するものではありません。記載の制度・取扱いは執筆時点(2026年9月)のものであり、その後の制度改正等により変更される場合があります。加入資格の可否は個別の事情によって異なりますので、実際のご判断にあたっては、必ず中小機構および税理士等の専門家にご確認ください。
税理士・行政書士 山下久幸

税理士・行政書士山下 久幸

福岡で税理士事務所を営む。医療法人の設立・税務と、資産形成・相続サポートを専門とする。

税理士と行政書士の資格を一人で保有し、法人化の判断から認可申請、設立後の顧問、相続の設計までを一貫して担当している。